抄録

◎矢代武嗣・小林真輔（YRPユビキタス・ネットワーキング研）・越塚　登・坂村　健（YRPユビキタス・ネットワーキング研/東大）

近年、災害時における情報通信技術の利用が注目を集めている。しかし、停電や通信路の輻輳により情報通信のインフラが災害直後に必ずしも機能しないという課題がある。そこで本研究では、災害時のインフラ喪失に対する耐性を持った公共情報システム「防災情報ステーション」を構築した。内部に大容量のバッテリを搭載し、電子ペーパー表示器のための表示制御機能や、状況に応じたきめ細かな省電力制御を実現する仕組みを構築することで、利用者に対して高品質なサービス提供を実現しつつも、インフラが復旧するまでの数日間にわたり情報通信機能を提供し続けることを可能にした。