抄録

◎遠藤崇江・金　帝演・内海哲史・加藤　靖（鶴岡工業高専）・Zabir Salim（オレンジジャパン）

TCP RenoはRTTが小さい有線ネットワークを想定しているため，ウィンドウサイズの増加量が小さく，RTTが大きい衛星IPネットワークでは十分な性能を維持できないことが知られている．一方，衛星IPネットワークのための輻輳制御の手法としてTCP Hyblaが提案されている．TCP Hyblaはウィンドウサイズの増加量が大きいため，RTTが大きい場合でもスループットが優れている．現在，TCP Renoについてはいくつかの解析モデルが存在しているが，TCP Hyblaについては解析がまだ十分でない．本稿では，TCP Hyblaの解析モデルを提案し，検証を行う．