抄録

○井上洋思・石山文彦・渡辺敏雄・大山　孝（NTT）

省エネ意識の向上と効果的な節電行動を喚起するため、総電力の時系列データから抽出した統計的特徴に基づき、単純ベイズ分類機により個別機器の動作状態推定手法を検討している。これまで、家庭で使用する機器の中で消費電力が大きいエアコンに着目し、動作状態の推定手法を検討してきた。その結果、エアコン動作時は、見逃しがほとんどなく精度よく検出できた。しかし、エアコンが非動作で消費電力や電力変動の大きい他機器動作時は、エアコンを誤検出する傾向が大きかった。本稿ではエアコン動作時の高い推定性能を維持しつつ、エアコン非動作時の推定性能を向上する手法について検討し、推定性能を評価した結果について報告する。