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FIT2014 第13回情報科学技術フォーラム 開催日:2014年9月3日(水)~5日(金) 会場:筑波大学筑波キャンパス 一般社団法人電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 一般社団法人電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーショングループ 一般社団法人情報処理学会 筑波大学
抄録
O-013
システム設計における推論の見える化とその適用事例
久代紀之・松田将大(九工大)・高原邦夫(ナガセテクノエンジニアリング)
ビッグデータを用いたシステム設計では,データのある部分に注目し,都合のよい検定を施せば,いかなる仮説をも検証できてしまうというリスクを負っている。結果,データに裏付けられた設計は行われているが,誤ったモデルと推論により,適切なシステム設計が行われないことが懸念される。本論文では,半導体製造装置の故障診断システムの開発を事例として採り上げ,その設計における推論過程を可視化することで,その設計モデルと推論の誤りを表出化した。さらに,これら誤りを引き起こした要因を分析し,推論の可視化とデータに基づき,その設計におけるモデルと推論を精緻化した。サイバーフィジカルシステムに代表されるビッグデータを前提とするシステム設計において,ディープナレッジに基づくモデル化と推論妥当性の検証の重要性を示すことを試みる。