
抄録
O-007
インターネットを中心とした情報通信技術の普及と犯罪動向との相関性に関する一考察
◎石川和樹・森本祥一(専大)
現代の日本は高度情報社会と呼ばれ,インターネットや携帯電話などの情報通信技術が普及し,情報にまつわる諸活動が中心の社会となっている.情報化が急速に進んだ平成10年前後から,大きな社会変動がないと言われているにも関わらず,刑法犯罪の認知件数は激しく増減している.つまり,情報化が犯罪動向に何らかの影響を与えている可能性がある.よって本研究では,インターネットを中心とした情報通信技術の発展・普及の過程と犯罪の動向を対比することで,情報化が犯罪に与える影響について考察する.本研究の対象となる犯罪とは,いわゆる情報通信技術が関与したサイバー犯罪ではなく,広く一般の刑法犯罪を指す.