抄録

◎今林仁応・間　博人・内村裕之・三木光範（同志社大）

カブト虫やクワガタ虫など昆虫の愛好家は，多数の個体の飼育や繁殖を行っている．手作業で多数の個体を管理することは手間がかかり，昆虫にとって最適な環境を維持することは困難である．そして本稿では昆虫の育成環境を対象としたセンシングシステムを提案する．提案システムでは，RFIDを用いて多数の個体を識別し，個体ごとのデータを管理することが可能である．また，小型土壌センサを用いて育成環境の温度，湿度をモニタリングし昆虫に適した環境か判断する.そして重量をセンシングすることで昆虫の育成状況を把握する．提案システムにより，昆虫の個体識別，昆虫の育成，繁殖時に必要なデータのモニタリング，育成状況の把握が可能となる．