
抄録
K-020
視覚障がい支援のための仮想触力覚の利用
○巽 久行(筑波技術大)・村井保之(日本薬科大)・関田 巌(筑波技術大)・徳増眞司(神奈川工科大)・宮川正弘(筑波技術大)
視覚障がい者は触覚や力覚の情報に頼る。例えば,白杖に伝わる触力覚から歩行時の環境や空間の状況を知る。3次元画像と疑似感覚とを組み合わせて仮想現実感を創る研究は数多く行われているが,視覚障がい者に仮想現実感を創るのは難しい。しかし彼らは実際に白杖から状況を推測している。そこで,力覚フィードバックデータグローブを手指に装着し,握った白杖から疑似的な触力覚を感じさせることで彼らが仮想現実感を持つか否かを検討している。もし,このような仮想現実感を創生できるならば,点字ブロックや転落防止柵の疑似触知感を創り出すことで,大規模なインフラを整備することなしに彼らの行動や安全を向上させる手法となり得る。