抄録

○塩野目剛亮（筑波技術大）・中村友美（テラスビュー・こかげ）

現在，うつ病等の気分障害の総患者数は100万人を越え，早期発見を目的とした対策が進められているが，うつ病予防という観点からの職場コミュニケーションに関する研究については，幅広い分野からのさらなる検討が必要である．
本検討では，メンタルヘルスや対人関係の変化を可視化することを目的に，組織やそれに属する個人のやりとりを単純化し，職場うつの要因をふまえた組織シミュレータを設計・試作している．
シミュレーションの結果から，組織のメンタルヘルスが低下した際には，ポジティブなメッセージを発する介入者が早めに集団に入ることでメンタルヘルスを向上することが可能であることがわかる．