
抄録
J-030
ディスプレイ上に描画した平面的な目の視線方向の計算モデル
○尾関基行・西澤良真・岡本拓也・岡 夏樹(京都工繊大)
Pan/Tilt制御可能な雲台にディスプレイを取り付けて顔のパーツを描画すれば,表情豊かなロボット頭部が廉価に実現できる.ディスプレイには顔以外の情報も描画することができ,タッチパネルにすれば入力も可能である.しかし,ディスプレイが首を振ることで人とディスプレイが正対しなくなると,描画した目の視線方向がその人に正しく伝わらないという問題が生じる.本研究では,ディスプレイの角度を10度刻みで変えながら,そこに描画された目を実験協力者に見せて,その目が見ていると感じられる方向(ディスプレイの正面・実験協力者の方向・その他)のデータを収集した.19人分のデータに対して4種類の計算モデルの最小二乗誤差を求めたところ,より複雑なモデルと直線モデルの間に明確な差はなく,平面に描画された単純な目については直線で十分近似できることがわかった.