抄録

◎牛川卓弥・高橋正信（芝浦工大）・中野雅行（湘南藤沢徳洲会病院）

病理組織診断及び画像解析では，通常はHE染色を行った標本が利用される．しかし，染色条件によって染色度合いが異なったり，退色などの問題がある．そこで本研究では，染色を行っていない標本（無染色標本）を利用して肝病理組織標本の画像解析を試みた．撮影実験では暗視野，位相差だけでなく，顕微鏡の開口を絞ることで，明視野でも無染色標本の観察が可能なことが解った．また，撮影した画像を使用して細胞膜抽出と核位置抽出が可能なことを明らかにした．