抄録

○河野宏志・城塚音也・高木　徹（NTTデータ）

企業活動のグローバル化に伴う海外への製品展開等において、各国でのブランド権利確保のためには商標登録が必要である。近年、第三者が発音を類似させた不正出願により商標登録する場合があり、企業は常に各国の出願状況を監視しておく必要がある。しかし、監視のための読みを考慮した従来の商標検索システムは、カタカナ等の表音文字や発音記号を編集距離をベースとして比較しているだけの場合が多く、検索精度が悪いという問題があり、高度化が求められている。そこで、発音記号の種類・音の強弱を考慮して類似度を算出する方式を考案し、発音の類似する商標を対象とした検索実験により方式の有効性を確認した。