
抄録
C-012
マルチテナントVM環境におけるKVS性能に関する一考察
◎徳田大輝・御代川翔平・山口実靖(工学院大)
近年、クラウドコンピューティングの普及によりデータベースのスケーラビリティが重要視され、KVS(Key-Value Store)が注目されている。
KVSはkeyとvalueのみで構成されるシンプルなデータ構造をとっているためスケールアウトしやすく、大規模なデータベースの並列処理に向いていると考えられている。
よって、多数の計算機資源を容易に確保できるクラウドコンピューティング基盤上でKVSは実行されることが多く、仮想化環境における性能が重要であると考えられる。
また、仮想化環境をを用いてKVSシステムを構築した際、同一のマシン上で複数のVMが稼働していることが想定されるが、すべてのVMが同じデータベースを共有しているとは限らない。
よって、多数の仮想マシンでいくつかのデータベースが共存している環境での性能が重要であると考えられる。
本稿では、著名なKVSの1つであるCassandraを仮想マシンKVM上で実行する環境を想定し、その性能について考察する。