
抄録
B-013
C言語自動並列化トランスレータの開発 - 構文木による並列構造解析へのループリストラクチャリング適用とOpenMPの活用 -
◎小倉健太郎・阿加井星・甲斐宗徳(成蹊大)
一般に、プログラムにおける実行時間のほとんどはループ処理にかかるものである。従って、筆者らが開発中のMPIを用いたC言語自動並列化トランスレータにおいてもループの並列化は重要である。外見上並列性がないように見えるループでも、リストラクチャリングにより並列性を引き出すことができるループも存在する。そこで、本研究では構文木構造を用いてイタレーション内外の並列性を解析し、その結果に対してループリストラクチャリング手法を適用する。また検出されたDOALL可能なループに対しては、マルチコアプロセッサで高速化可能なOpenMPによる並列化を施すことも試みたので報告する。