
抄録
A-016
サイフォンを用いた回路計算
◎品川和雅・西出隆志・岡本栄司(筑波大)
現在一般的に用いられているコンピュータは,電気的な性質を用いた論理回路によって構成されている.それでは,電気以外の異なる物理現象を用いた論理回路にはどのようなものがあるだろうか.電気以外の論理回路はすでにいくつかのものが提案されている.本稿では,水とサイフォンを用いた新しい論理回路の設計方法を提案する.入力と出力はある一定量の水であり,入力として水を流し込むと,計算結果の水が出力される.提案方法では,任意の回路関数を計算することができる.また,複数の入力が必要な回路でも,入力のタイミングを同期する必要がないという利点を持っている.