情報処理学会ホームページ
FIT2014 第13回情報科学技術フォーラム 開催日:2014年9月3日(水)~5日(金) 会場:筑波大学筑波キャンパス 一般社団法人電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 一般社団法人電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーショングループ 一般社団法人情報処理学会 筑波大学
抄録
A-004
大規模データ分析による精神神経系疾患診断系の検討
石井一夫(農工大)・沼田周助・木下 誠・大森哲郎(徳島大)
うつ病、総合失調症および双極性感情障害などの精神神経系疾患の診断は、もっぱら患者の愁訴と医師の問診に基づき経験的に診断されており、エビデンスに基づく診断法が存在しない。エピゲノミクスやトランスクリプトミクスによる網羅的な解析は、精神神経系の変化をも反映していることが示されておりこれらの統合化ゲノミクスによる診断マーカーの探索は、精神神経 系疾患のエビデンスに基づく診断法の糸口になることが期待される。我々は、うつ病、総合失調症および双極性感情障害などの精神神経系疾患から、マイクロアレイ、次世代シーケンサーによる数十人ものデータを取得してデータ解析を行っている。大量のデータに対し、モンテカルロ法や、HPCによるデータ解析、クラウドを用いた並列分散処理などを駆使して大規模解析に対応している。これにより、エピゲノミクスおよびトランスクリプトミクスデータで、精神神経系疾患を高い精度で診断出来る系も確立している。本講演では、これらの精神神経系疾患診断系の大量データ解析の事例を紹介する。