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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
イベント企画
ソーシャルメディアの分析~経済物理学、数理モデルの観点から~
9月5日(木)15:30-17:30
第2イベント会場(共通教育棟 C棟 2F C21)
【セッション概要】twitterやブログ等のソーシャルメディアが重要なマーケティングツールとして注目されている。そこで、鳥取大学の石井晃先生と日本大学の佐野幸恵先生をお招きし、経済物理学、数理モデルの観点からのソーシャルメディアのマーケティングツールとしての可能性について講演して頂く。【ソーシャルメディアのクチコミ効果を物理学から数式化する】ソーシャルメディア上のクチコミの伝搬と影響を、物理学の立場で一人一人のクチコミ行動の方程式を立てて数式化し、映画・TVなどを例に実際のクチコミと比較分析する。【ソーシャルメディアの経済物理学 ウェブから読み解く人間行動】統計的な手法を使って、ブログなどの大規模データを解析し、個人や集団としての、人間の行動・心理を解き明かす。マーケティング予測等に活用する方法についても紹介する。
司会:菅原 一孔(鳥取大学 大学院 工学研究科 教授)
 【略歴】1956年生。1981年東京工業大学大学院理工学研究科電子物理工学専攻修士課程修了。同年神戸市立工業高等専門学校電気工学科講師。同校助教授を経て、1994年鳥取大学工学部電気電子工学科助教授、現在、同大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻教授。計算機工学に関する研究に従事。工学博士。IEEE、電子情報通信学会各会員。
15:30-15:35 全体司会
15:35-15:40 講演概要紹介 物理学からのソーシャルメディア分析
石井 晃(鳥取大学 大学院 工学研究科 教授)
【講演概要】ソーシャルメディアというビッグデータを物理学の手法でどう研究するか、以下2つの講演を概観してイントロダクションとする。
 【略歴】1985年3月 早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了・理学博士。1985年4月 学振奨励研究員(早大)。1985年10月 学振特別研究員(筑波大)。1987年2月 学振海外特別研究員(ロンドン大学)。1988年9月 鳥取大学教養部講師。1995年4月 鳥取大学工学部応用数理工学科助教授。現在鳥取大学工学研究科機械宇宙工学専攻応用数理工学講座教授。
専門は社会物理学、物性理論。
15:40-16:30 講演-1 ブログから見る人間の集団的振る舞いの法則性
佐野 幸恵(日本大学 理工学部 助手)
【講演概要】情報技術の発達により、大規模に電子データが収集、保存、解析可能となり、データから集団としての人間の行動見られる法則性について議論ができるようになった。本発表では、約2000万ユーザ、26億記事の日本語のブログデータを用いて、ノイズ処理を含むデータの解析、法則性の発見、シンプルなモデル化という流れで、その法則性について議論する。さらに得られた結果を用いて、将来の書き込み数予測や異常値検知などに活用する例も紹介する。
 【略歴】2003年3月 奈良女子大学大学院人間文化研究科(物理科学専攻)博士前期課程 修了。2010年3月 東京工業大学大学院総合理工学研究科博士後期課程 中退。同年4月より日本大学理工学部一般教育教室(物理系列)助手。専門は社会・ 経済物理学で主に大規模なブログデータ解析に関する研究に従事。
16:30-17:20 講演-2 ソーシャルメディアの解析手法としてのヒット現象の数理モデル
石井 晃(鳥取大学 大学院 工学研究科 教授)
【講演概要】いわゆるビッグデータが入手できるようになった時代だが、そのビッグデータの解析法はまだ確立されていない。ヒット現象の数理モデルは映画の観客動員数予測を応用例として研究開発された理論だが、広く社会現象一般を扱える理論なため、ビッグデータを解析する理論としても使うことができる。講演では映画以外に一般消費財や選挙等さまざまな応用例を紹介する。
 【略歴】1985年3月 早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了・理学博士。1985年4月 学振奨励研究員(早大)。1985年10月 学振特別研究員(筑波大)。1987年2月 学振海外特別研究員(ロンドン大学)。1988年9月 鳥取大学教養部講師。1995年4月 鳥取大学工学部応用数理工学科助教授。現在鳥取大学工学研究科機械宇宙工学専攻応用数理工学講座教授。
専門は社会物理学、物性理論。
17:20-17:30 エンディング