◎榊原宏章・白石善明・岩田　彰（名工大）

プロセッサ抽象化APIにより，端末に搭載されている複数のプロセッサのリソースを指定して使用できる．プロセッサの中の計算ユニットの単位であるプロセッシングエレメントを適切にタスクに割り当てることで省電力化が期待できる．著者らは，Linuxを対象としてバイナリに変更を加えることなくプロセッサ抽象化API利用アプリケーションが利用するリソースの動的な配分を可能とする機構の実現方式を提案している．本論文では，Androidへの提案方式の適用を図る．提案方式をAndroid上にOpenCLを用いて実装し，提案方式によるタスクへのプロセッシングエレメントの配分に省電力効果があることを確認した．