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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
O-009
フィールド調査負荷を考慮した動物の生態行動を逆利用したデータ運搬手法の提案
中川慶次郎・小林博樹・奥野淳也(東大)・岩井将行(電機大)・瀬崎 薫(東大)
福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故により、周辺30キロ圏内の森林地域では放射能汚染による生態系への影響が懸念され長期的な生態系調査が必要とされている。このような人間の立ち入りが困難な地域で生態系調査を行う手段として、小型センサーと通信機器を野生動物に装着させ、環境情報の取得や動物同士の接触により取得データを運搬する機構が提案されている。本稿では、機構の実現のために、動物同士が遭遇した際に動物間でデータ運搬を行う手法の提案を行う。具体的には、動物同士が接近した際に生じる生態行動を動物間通信の引き金とすることで、生態行動を利用したデータ運搬を実現する。これにより調査負荷の低減が実現する。