◎與那嶺貴雄・赤嶺有平・上原和樹・遠藤聡志（琉球大）・根路銘もえ子（沖縄国際大）

一般にミクロ交通シミュレーションでは，交差点の交通容量に影響を与える信号パラメータは適切に設定されている必要があるが，広域を対象とした場合には信号の入力パラメータ収集が困難である．本稿では，信号パラメータを必要としない交差点モデルの提案及びその評価について述べる．提案モデルは，交差点間の道路及び進行方向の交差点を通過する際に必要な最低所要時間を推定し，通過車両の所要時間がそれを下回る場合に，車両を一時停止させることで所要時間を調整する．必要なパラメータは，交差点通過の最低所要時間のみなので，一般的な信号制御パラメータよりも収集が容易であると考えられる．