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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
K-044
仮想的な触力覚を利用した視覚障がい支援の提案
巽 久行(筑波技術大)・村井保之(日本薬科大)・関田 巌(筑波技術大)・徳増眞司(神奈川工科大)・宮川正弘(筑波技術大)
視覚情報と擬似的感覚とを組み合わせて仮想現実感を創る研究は数多く行われているが,視覚情報のない,聴覚と触覚や力覚からの情報に頼る視覚障がい者に,仮想現実感を持たせることは容易ではない。本研究は,触力覚を生成する力覚フィードバックデータグローブを装着して,手指に感じる疑似的な触力覚から仮想現実感を創り出し,視覚障がい者の環境把握や空間認知を支援するという,触知VR技術を開発することを目標としている。このような触知VR補償支援が実現できれば,点字ブロックのない場所や転落事故の危険があるホームなどで,白杖を持つ手指に仮想的な誘導ブロックや転落防止柵があるような疑似触力覚を感じさせることにより,彼らの安全を向上させることが期待できる。