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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
F-010
物語文章における時系列推定の拡張
奥村紀之(香川高専)・瀧本洋喜(東工大)
本研究では物語文における要約文作成の基盤となる時系列推定モデルを提案している.物語文では,論説文や新聞記事といった形式の決まった書き方をせず,ある主張に主軸を置き,その前後を論拠で固めるといった構成を取らない.そのため,文末表現などを利用した要約文生成を行うことが困難である.また,物語文は登場人物(主に主人公)に関する描写や情景描写を中心として構成されており,物語の重要箇所は描画の移り変わりや他の描画との関連性によってのみ決定される.そのため,一般的な自動要約を適用することが難しい.そこで,本研究では,物語文章に着目し,その要約文を生成する上で重要となる物語文章の時系列推定手法[3]の拡張モデルを提案している.