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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
E-013
物語言説における時間順序変換技法―統合物語生成システムにおける開発の現状と課題―
秋元泰介・小方 孝(岩手県大)
統合物語生成システムにおいて,物語内容における生起時間順の事象列を,物語言説における語りの順序に変換する物語言説技法について述べる.物語中の重要な情報を後になってから明らかにすることで受け手に疑問を与える等,様々な効果を生むことを狙いとする.物語言説の構造を類型的に分類したジュネットの物語言説論を参考に,15種類の時間順序変換技法を揃えることを目標とする.各技法は物語言説構造の変換手続きとして定義され,現在4種類の技法が実装されている.全体の実現には,時間順序変換を物語言説中で動機付ける方法,物語内容との整合性を保持しながらサイドストーリーを挿入する方法等の課題がある.これらの具体的な方法を提案する.