抄録
RM-001
参加型センシングのためのデータ精度を考慮した仮想センサの提案
山本 淳・川崎仁史・倉沢 央・佐藤浩史・中村元紀・松村 一(NTT)
各ユーザがセンシングしたデータを収集して利用する参加型センシングが注目されている.参加型センシングでは,特定の空間に存在するセンサの実体がユーザの移動とともに入れ替わり,その結果として収集されるデータの品質もゆらぐという問題がある.そこで本稿では,センサの実体が入れ替わることを隠蔽するとともに,要求された品質でデータを安定的に提供する仕組みとして,データの精度を考慮した仮想センサを提案する.具体的には,統計的な母平均の信頼区間の幅をデータ精度の尺度として用い,その信頼区間の幅を要求された一定の幅以下に制御するための手法を示す.また,シミュレーション実験により,提案手法の有効性を示す.