抄録
RL-001
IPv6サイトマルチホーミングにおけるルーティングヘッダを用いたサイト出口ルータ選択手法
山口拓哉(岡山大)・金  勇(NICT)・山井成良・岡山聖彦(岡山大)・中村素典(NII)
組織内ネットワークのインターネットに対する通信速度や耐障害性の向上を図る方法として,組織ネットワークを複数のISP(Internet Service Provider)に接続するサイトマルチホーミングが注目されている.IPv6環境ではサイト外へのパケットについてISP側の流入フィルタリングを回避するため,送信元アドレスに基づいてサイト出口ルータを選択する必要がある.本論文では従来の送信元アドレスに基づく経路制御に代え,ルーティングヘッダによりサイト出口ルータを指定する手法を提案する.この手法に基づいて試作したシステムを試験運用した結果,正しい経路が選択され,またオーバヘッドも実用上問題ないことが確認された.