抄録
RF-004
N-mode SVDを用いたアンケートデータ解析手法の性能評価
正井宏明・吉川大弘・古橋 武(名大)
アンケートデータは,評点による回答という形で回答者の感性を数値化したものである.このようなアンケート調査では,評定尺度法やSD法が広く用いられており,これらの方法で得られたデータの構造は,質問項目×評価対象×回答者の3次元構造となる.得られたアンケートデータの解析に対して従来では,主成分分析や因子分析などの様々な多変量解析手法が用いられてきた.しかしこれらの多変量解析手法を用いるためには,一般的にデータ構造が2次元の行列で表現されている必要がある.本稿では,画像処理や音声処理などで用いられているN-mode SVDを用いて,3次元構造のアンケートデータを効果的に圧縮し,解析できる手法について検討する.