抄録
O-038
不規則な監視情報を処理するための二段フィルタを用いたリソースキャパシティ予測方式
外川遼介・大野允弘(NEC)
本論文では、分散が大きく不規則な監視情報を用いても、サービスレベルの目標値を満たすリソースキャパシティを高い精度で予測可能な方式を提案する。ITサービスが稼働する実環境では、アクセス状況、常駐プログラムの稼働状況などが周期的・突発的に変化するため、監視情報の分散が増大する。さらに、監視情報は計測誤差や情報の欠損なども含むため、こうした情報を用い、リソースキャパシティを高い精度で予測することは困難であった。そこで我々は、監視情報に発生頻度と測定値の2種類の指標を用いた二段階のフィルタを適用し、フィルタリングした情報を用いてリソースキャパシティを予測した。その結果、従来手法より予測精度が向上した。