抄録
O-037
ヤンバルクイナの鳴き声検出のための閾値決定方法の検討
宇根健一郎・藏屋英介・神里志穂子(沖縄高専)・野口健太郎(東京工業高専)・金城道男・長嶺 隆(どうぶつたちの病院)・嘉手苅修(沖縄コカ・コーラボトリング)
沖縄本島のやんばる地域の固有種で天然記念物でもあるヤンバルクイナは,発見当初から個体数も少なく絶滅の危機にある.ヤンバルクイナは飛翔力がなく森林に生息しているため,生息場所やその生態から長期間の継続的な調査は困難を極める.そこで我々は,ヤンバルクイナの鳴き声に着目し,定点での鳴き声の録音データから通年を通して生息状況の調査を行っている.音データに 適切な閾値を設定することで波形をカウントし,鳴き声を自動検出する方法を検討してきたが,ノイズレベルが経時的に変化するため,最適な閾値の決定ができなかった.そこで本稿では,ノイズの平均値,包絡線から鳴き声検出の閾値の決定法について検討する.