抄録
O-009
止血法支援アプリケーションの開発
中野 匠(釧路公大)
血液は私たち含む動物の主要な体液で、全身の細胞に栄養分や酸素を運搬したり二酸化炭素や老廃物を運び出すための媒体であり、ヒトの体重の7~8%を占める。体重60kgの成人男性の場合の血液量は約5ℓであり、その20%を急速に失うとショック症状に陥り、それ以上であれば死に至る場合もある。事故等による出血、特に動脈や静脈の損傷による大量出血は、心肺・呼吸停止に並んで緊急性が高く、早急な処置が求められる一方で、「止血法についての認知度」は心肺蘇生法に比べて極めて低い。そこで、現在普及が進んでいるスマートフォンを用いて、止血法の支援をするアプリケーションを開発した。