抄録
N-017
解決手段情報と効果情報について説明する明細書の重要段落抽出手法の提案
矢野裕和(東理大)・古田壮宏(奈良教育大)・東本崇仁・赤倉貴子(東理大)
特許調査を行うとき,大量の特許公報から必要とする特許公報を探し出す必要がある.この時,発明の概要を知る必要があるが,特許公報の要約には課題・解決手段・効果を把握できる十分な情報を含んでいない.発明の概要を把握するには,明細書から課題情報・解決手段情報・効果情報が記述されている段落を抽出し,これらの情報に基づいた要約が有効であると考えられる.本稿では,効果情報が記述されやすい「発明の効果」節を元に,「発明の実施の形態,課題を解決するための手段」節も利用した重要段落抽出手法を提案する.抽出した重要段落は,効果情報についての詳細な説明が記述されているため,「発明の効果」節の理解促進につながる.