抄録
L-010
RTTの振る舞いを用いた輻輳制御方式の動作解析
畑中公嗣・中村奉夫(龍谷大)
近年,ネットワークを効率良く運用するために通信方式の提案がされている.しかし,コネクション間のスループットが不公平になるという問題が存在する。本研究では,既存TCPの公平性を保つ事を目的とし,VegasをベースとしてRTTの履歴を用いて改良を行う.そして,パケット棄却を輻輳の指標とする損失ベースの輻輳方式とRTTの変化を輻輳の指標とする遅延ベースの輻輳制御方式を組み合わせた輻輳制御を行い,有線・無線ネットワーク環境において,ネットワークシミュレータを用いて検証を行う.そこで,様々な環境下において,コネクション間のスループットを公平とすることが可能であると示し,その有効性についての考察を行う.