抄録
L-008
利用帯域幅割り当てを行うTCPフロー制御の提案
○工藤智子（山形県産業技術短大/山形大）・武田利浩・平中幸雄（山形大）
TCPの輻輳制御では、パケットロスやRTTの値で、ネットワークの負荷状況を間接
的に推定しているため、過負荷や効率低下が発生しやすい。また、高遅延環境下
の通信では、帯域の利用効率が低下するため、遅延の大小によってフロー間の帯
域利用に差が生じる。
TCPフロー制御には、帯域利用効率の向上と、各フロー間の帯域利用の公平性を向
上させる各種制御手法が検討されているが、全てのルータの対応といった実現上
困難な点も見られる。本手法は、より実現可能な手段を検討し、中継機器の利用
可能帯域の値をTCP送信元で利用する制御手法を提案し、シミュレーションで評
価した結果を報告する。