抄録
K-041
ヘッドマウントディスプレイを用いた弱視支援の提案
村井保之(日本薬科大)・Robinson THAMBURAJ(Madras Christian College)・巽 久行・宮川正弘(筑波技術大)
本研究の目標は,弱視者の視力や視野を補う機器を開発することである(聴力を補う補聴器に対抗して,以降,補視器と呼ぶことにする)。目標とする補視器は,視認したい対象や視認させたい対象が拡大提示できる(視力の補償),視点を誘導して視野内で提示できる(視野の補償),および,遠隔地からの情報保障支援や視覚障害補償などが行える器具である。著者らは,弱視者がヘッドマウントディスプレイ画像を視認できる視力や視野をもつならば,これまで視認できなかった対象を自身で視認する手だてが得られると考えているので,行動や状況判断が格段に向上でき,さらには,ネットワークと接続することで遠隔的な情報保障も得ることができる。