抄録
K-030
立体物の組み立て過程の表現方法の比較
中津楢男・伊藤涼祐(愛知教育大)
製品の組み立て過程は,通常はいくつかの段階に分けて紙面で説明されている.本報告では,従来の紙面の説明図を使って物体を組み立てる場合,視点変更を可能にした3Dの立体表現を見て組み立てる場合,3次元アニメーションを見ながら組み立てる場合の作業時間を比較した結果を報告する.ここでいう3次元アニメーションとは,利用者が自由に視点を変更しながらアニメーションを再生できるものをいう.その結果,構造の把握が困難な物体については,視点移動の機能が有意に作業時間の短縮に資することが確認された.3次元アニメーションは作業能力の高い人にはそれほど有効ではないが,そうでない人には有効であると分かった.