抄録
K-013
読譜視線分析によるピアノ演奏技能獲得過程の記述
藤間 渉・中平勝子(長岡技科大)
ピアノ演奏技能の主要な部分は、音/休符の認識・理解(読譜)と練習によって獲得される。練習は楽譜に注釈を付加することによって促進されることが期待されるが、注釈は楽譜の情報量を増加させてしまうため、学習者の視線や注意を適切に誘導することが注釈付楽譜を有効に利用する上での大きな課題となる。本研究では、読譜後直ちに演奏できる能力(適応専門知識)の有無と読譜の過程との関連性を、アイマーク・レコーダーを用いて測定される読譜時の注視点と視線の動きを分析することによって探る。これにより、効果的なピアノ演奏学習を支援する注釈付楽譜の設計に資する。