抄録
K-009
人の位置と顔方向を用いて視界を再現する映像システム
渡邉俊哉・澁澤 進(茨城大)
これまでのウォークスルーシステムと異なり,実際の人の位置と顔方向を利用して,人が見ている景色へのウォークスルー映像を作成すれば,人の視界を疑似的に再現できると考えられる.本研究では人の位置と顔方向を時系列に取得してウォークスルー空間に反映し,疑似的に人の視界を再現できるシステムを作成した.このシステムを用いて,人の位置と顔方向を推定する実験を行うとともに,システムの出力映像と実際の写真画像との比較を行った.その結果,人の位置と顔方向については精度がよくない方向があるが全般的に良好に推定できた.出力映像と写真画像の比較では,人の視界は再現できたが,垂直方向への対応などの課題が残っている.