抄録
J-039
HMMに基づくフリックキーボード入力方式
萩谷俊幸・加藤恒夫(KDDI研)
近年,タッチパネルを備えた端末の増加に伴い,ソフトキーボードでの文字入力が一般的になりつつある.ソフトキーボードでの文字入力方式の一つとして,指をスライドさせることで文字入力を行うフリック入力が普及しているが,入力誤りが多いという問題がある.これは,タッチパネルが検知するタッチ位置やスライド方向がユーザの入力意図と異なることが要因である.解決策の一つとして,ユーザの入力座標分布の傾向を考慮して,キーの検知領域を変更することが考えられる.本報告では,フリック入力での入力誤りを削減するため,ユーザの入力座標を用いたHMMに基づく入力方式について検討した結果について述べる.