抄録
J-035
色の誘目度が視覚探索時の知覚負荷に与える影響について
岡城純孝(NEC)・岡田英彦(京産大)・谷川由紀子・福住伸一(NEC)
筆者らはGUI操作におけるヒューマンエラー低減を目的として研究を進めている.現在,大量かつ複雑な情報を扱うシステムで,ユーザの知覚負荷が誤認や見落としなど認知処理の初期段階でのヒューマンエラーの原因として大きな問題となっている.本研究では,視覚刺激の目立ちやすさを表す特徴量として誘目度に着目し,画面上の誘目度がユーザの探索時間と知覚負荷に与える影響について検証した.その結果,(1)目標刺激自身の誘目度が大きいほど効率が高く,かつ知覚負荷は低い,(2)目標刺激自身の誘目度を大きくすることで効率が改善されても知覚負荷が高い場合がある,ことがわかった.また,妨害刺激の誘目度の影響についても考察した.