抄録
J-020
監視サービスにおける管制員に対する情報提示とその効果
魚住光成・山田耕一・村井秀聡(三菱)・淺間 一(東大)・高草木薫(旭川医大)
監視サービス事業者は自動化を進めている.複雑なアラームは管制員が対応するため,その生産性が課題となる.脳科学の知見では,環境変化を知覚する行為は,予測していた事象はポジティブに反応し効率的な対応となるとしており,この特性の活用を提案する.監視の待ち時間に関連情報を管制員に提示,能動的に閲覧させ,発生アラームを予測していたものとして処理させる.模擬環境の実験では,閲覧機能の追加で,概ねアラームの処置時間は短縮し,特定の被験者では平均48%短縮する結果を得た.本実験によって,アラーム発生前の,事前の支援機能の有効性が確認できた.今後は,実適用に向け,生理的計測による裏づけの強化を進めていく.