抄録
J-008
直立静止時における健常者の体重心動揺運動と頭部動揺運動の比較
松下宗一郎(東京工科大)
体重心動揺計測ならびに頭部動揺運動計測を同時に行うことにより,両手法において得られる運動パラメータ間の相関を観測することで,計測されている信号が異なる情報を含有していることを明らかにする.軽い運動負荷からの回復過程による実験では,頭部動揺においてのみ,運動終了後における緩やかなパラメータ減少が観測されることが分かった.また,日常生活における運動計測をのべ31日間に渡り実施したところ,体重心動揺計測では確実に観測される閉眼時の運動パラメータ増大は,頭部動揺運動では見られなくなった.一方,体調の変化を表現すると考えられる数値変化では,頭部動揺運動計測においてのみ観測されている.