抄録
J-007
瞳孔径変動による快・不快推定
河合修平・高野博史・中村清実(富山県大)
瞳孔は交感及び副交感神経の支配を受けている.このことから,瞳孔径の変化は快及び不快といった情動の変化を反映することが示唆されている.しかし,研究者間で十分な見解の一致が得られていない.また,近年,消費者の意思等を推定する方法として,脳活動計測技術が用いられている.脳活動を計測する場合,電極の装着といった制約を受ける問題がある.そこで,より簡易的な感性評価システムを実現するために,瞳孔径変動を用いた快及び不快を推定するための実験・解析システムの開発を行った.快及び不快画像呈示後の瞳孔径変動に加算平均処理を施した結果,快画像呈示後では瞳孔は収縮し,不快画像呈示後では瞳孔は散大する傾向が見られた.