抄録
I-026
裸眼3Dディスプレイのための複数人に対応した視聴者トラッキング
下山賢一・瀧本崇博(東芝)
裸眼式の3Dディスプレイはメガネを使用することなく3D映像を楽しむことができるが、立体視可能な範囲である「視域」が限定されてしまうという問題があった。複数の視聴者を検出し、その位置に視域を自動制御する「視聴者トラッキング技術」を提案する。視聴者の立体視の良好度を表す満足度を新たに定義し、この満足度を最大化するように視域を制御することによって、複数の視聴者に対して最適な視域位置を提供する。55インチ9視差の3Dディスプレイと、ランダムに配置された5人の視聴者に対して視域を制御するシミュレーション実験を行い、提案手法の満足度の平均が0.83となり従来手法よりも52%改善されること示す。