抄録
H-032
空中手書き文字認識におけるペン先方向の加速度特徴の有効性
大坪由香利・中井 満(富山県大)
加速度センサを用いた空中手書き文字認識において、筆記面とペン先方向のそれぞれの加速度特徴に重み付けをした認識法を提案する。ひらがなでは筆記面の2次元特徴が有効とされてきた。しかし、2次元(筆記面)特徴と3次元(筆記面+ペン先方向)特徴の比較において、文字種によってはペン先方向の特徴が有用であることが判明した。そこで、特徴量の重み付き対数尤度和を評価基準としたマルチストリームHMMでモデル化した。その結果、重みを固定した場合に83.8%の認識率であった。一方、文字種・筆記者によって最適な重みは異なっており、重みを可変にした場合に最大で94.6%まで向上する可能性があることが分かった。