抄録
G-006
神経力学系のダイナミクスに基づく表面筋電位からの腕の動作推定
山根 健(帝京大)
腕の運動を高度に支援するためには,生体から運動プランを推定する必要がある.そこで本研究では,軌道アトラクタモデルを用いて,表面筋電信号から運動プランを推定する方法について検討した.このモデルは,運動情報を記号化せずに多数の素子の活動パターンの変化として表現し,力学系のダイナミクスに基づいて情報処理する.実際に,一連の運動で構成される動作を,腕の表面筋電信号から推定するシステムを構築し,推定実験を行った.その結果,少ない学習回数だけで,一部の運動が重複するような複雑な動作も柔軟に推定できるなど高い能力をもつことが示された.