抄録
F-004
マルチエージェント環境下における共生モデルの提案
新井成一・島田 諭・三浦孝夫(法大)
本研究ではマルチエージェントの行動原理を共生社会(diverse society)に置き,現実に観測される情報のみからエージェント動作機構を設定する.具体的には観測される情報がもっとも有り得る形で生じたと考え,最尤原理を前提とした情報源の推定を行う.さらに推定結果よりエージェントの動作原理を規定し、戦略の構築を行う.本研究ではこの一連のプロセスを総称して共生モデルと呼ぶ.
共生モデルでは各エージェントのシステム構成に限らず,判断の優先度,処理方式,あるいは個々のエージェントの違いまでをとらえる多様性を優先的に扱う.実験では考察,検証を通して共生モデルの有効性を示し,具体的なエージェントの戦略を提示する.