抄録
E-036
会話ロボットにおける感情を表現する音声合成
島部貴由・吉村枝里子・土屋誠司・渡部広一(同志社大)
人間のパートナーとなる会話ロボットには感情表現が必要である.本稿は,音声合成を用いて感情表現する方法を目指す.そこで,感情を含んだ会話文を解析することで得られた韻律を使うことにより,任意の文章に感情を付与した音声を合成する手法を提案する.本手法は,邦画1作品の任意の315の会話文を利用し,喜び,悲しみ,怒りの感情の韻律パターンを各感情ごとに抽出した.また,音声心理学の学説と解析結果を比較することで感情を表現することが正しいことを確認した.感情を含んだ合成音声に対して聴取実験を行った結果,聞き手に感情が伝わることを確認した.