抄録
E-032
文全体の構造の特徴を利用した並列構造解析
鈴木俊友・吉川 毅・野中秀俊(北大)
自然文における並列表現は,自然言語処理の精度を低下させる要因のひとつである.
並列表現がどのような構造を持つかを解析する並列構造解析を行うことによって、
自然言語処理の精度を高めることができる.
一般的に,並列構造解析は並列表現において並列として扱われる部分を比較することによって解析する.
しかし,並列部分の比較では正しく解析することが難しい並列表現は多く存在し,並列構造解析の精度は十分に高いものではない.
そこで本論文では,並列部分の比較以外に文全体の構造の妥当性を手がかりとした解析手法を提案し,実験により評価する.
実験にはGENIAコーパスを利用する.