抄録
E-002
GPU上でのハーモニッククラスタリングを用いた基本周波数解析の並列処理
藁谷拓也・吉田明正(東邦大)
高速フーリエ変換とハーモニッククラスタリングによる基本周波数解析において,GPUを用いた並列処理手法を提案する.ハーモニッククラスタリングは,高速フーリエ変換で求めた倍音を含むスペクトルから,倍音比のモデリングを用いることなく高い分解能で基本周波数を推定する手法として提案されている.本研究では,基本周波数解析の並列性を利用し,GPUのメモリ階層を考慮して並列処理を行うことにより解析時間の短縮を目指す.GPU用の並列プログラムはCUDAを用いて開発されており,NVIDIA Tesla上で性能評価を行った.複数フレームのディジタル音響データを用いた評価の結果,並列処理により実行時間が短縮されることが確認された.