抄録
D-024
階層的語彙体系を利用した産業遺産の記述とその分類への適用
澤田貴行・青野雅樹(豊橋技科大)
人文社会分野では,研究者は対象事物の状況分析を文章として記述し,別の研究者は,その記述を自身の考えと関連付けて新たな知識とする.しかし,記述の多様性と複雑性等から蓄積する知見や職人芸的な分析による部分が多い.そこで,本稿では産業遺産研究を題材に,その記述をウェブのリソース記述の枠組みであるRDFを利用した記述へ変換することを提案する.RDFでは,他記述も含めて構成要素の連携により,単体では気付かない新たな知識発見に役立てることができる.ここでは,利用される名詞や用語の意味を階層的に表現した語彙体系を構築し,研究者の理解共有の促進を目指した.また,それらを統括的に利用した文書分類についても試みた.