抄録
C-003
階層ストレージにおける性能向上のためのデータ配置適正化方式
林 真一(日立)・薦田憲久(阪大)
高頻度I/O領域をSSDなどの高速階層に配置し,低頻度I/O領域をHDDなどの低価格な低速階層に配置する階層ストレージにおいて,アクセスを高速階層に集中させるために階層間データ移動を短期間で行うと,階層間データ移動量が増加する課題があった.本研究では,長短2種類の階層間データ移動の周期を適用し,短期間だけでなく長期間を通してI/Oが高頻度である領域に高速階層を割り当てる手法を提案する.シミュレーションにより有効性を確認した結果,階層間データ移動量を増加させずにI/O性能を最大で13.8%向上した.また,I/O性能を低下させずに階層間データ移動量を50.0%削減できた.