抄録
B-020
改良エッジパターン法による文章画像の電子透かし
三浦周平・彌冨 仁(法大)
紙に印刷された文書は、OCR技術を用いても誤認識が多く正確な再デジタル化が困難である。文書を印刷する際に十分な量の情報を適切に埋め込み、後にそれらを正確に読み取れれば、紙とデジタル情報の透過性が高まり非常に有意義な技術になりうる。本研究では、文書を2値画像とみなし文字のエッジ部分をわずかに変化させて情報を埋め込むエッジパターン法を改良し、情報を埋め込む際のエッジ変化の非可視性をほぼ保ったまま、同法の欠点の1つである少ない埋め込み可能情報量を約4倍に増加させた。また、埋め込む情報に誤り訂正符号を付加するとともに位置マーカーの導入により文書の拡大縮小、回転によって起こる位置ずれの低減を図った。